【FFBE幻影戦争】メインストーリー 第3部 第11章 第2節 【死さえも厭わず】

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※当記事は幻影戦争のネタバレを含むから注意!

FFBE幻影戦争の、剣と魔法のメインストーリーを追う記事!
今回は、メインストーリー 第3部 第11章 第2節 “死さえも厭わず”のまとめ!
各バトル毎のシナリオ概要と感想を記していくよ!

この記事は、
幻影戦争のストーリーを「ちゃんと面白い」と感じていて、
その理由を自分なりに噛みしめたい人向けの感想まとめだよ!

目次

届かないのは、弱いからじゃない

それでも、折れなかった。

きっとどこかに

マシュリーたちがホルンから避難しているその頃――
モントたちは、天異との戦闘を継続していた。

しかし、天異の外骨格は極めて強固であり、
通常の攻撃では刃が通らない。

さらに、天異は漆黒の魔物を次々と召喚する。
戦場は数の暴力によって圧倒され、戦況は明らかに不利だった。

決定打はない。
有効な突破手段も、まだ見つかっていない。

それでも、モントたちは撤退しない。
突破口を探しながら、戦い続ける。

これは、“勝てない戦い”だ。

少なくとも、今の時点では。

六振りの刀剣はない。
忌刀マサチカもない。
ジェーダンの究極の銃もない。

つまり――
天異に届くための“条件”が、まだ何一つ揃っていない。

だから刃が通らないのは当然だし、
押し返せないのも当然だ。

好印象なのは、
物語が“勝てない理由”から逃げていない点だ。

主人公だから勝てる、という安易な構造を採らず、
足りないものは足りないまま描いている。

だからこそ、六振りの刀剣や忌刀マサチカが、
単なる伝説ではなく、“本当に必要なもの”として我々の中に刻まれていく。

この積み重ねは、後の逆転を“必然”に変えるための、極めて重要な構成だよね。

一方で弱点を挙げるなら、
戦況が動かないことで、読者の緊張感が“停滞”に変わる危険性を孕んでいる点だ。

だからこそ、この後に必ず“流れを変える存在”が必要になる。

シュテルか。
ジェーダンか。
それとも、まだ見ぬ何かか。

だが――

不思議と、絶望はしていない。

なぜならこれは、“負けている戦い”ではなく、
“勝つための条件が揃っていない戦い”だからだ。

そしてモントは、諦めていない。

完全無欠の兵器など、この世に存在しない。

その言葉は、希望ではなく――確信だった。

きっとどこかにある。

天異を打ち砕く、たった一つの突破口が。

最強は、最後に現れる

安心してしまった。

閃撃

天異との戦闘の最中、モントはリリシュを庇い、深手を負う。
その傷は致命的であり、自力で動くことも困難な状態に陥った。

モントは、リリシュに対し、自分を置いて逃げるよう告げる。
しかし、リリシュはそれを拒絶する。

とはいえ、天異が召喚する無数の漆黒の魔物を前に、
負傷したモントを守りながら戦い抜くことは、現実的に不可能だった。

戦況は、完全な絶望へと傾いていた。

その瞬間――
ギルガメッシュが現れる。

圧倒的な速度と力で、漆黒の魔物たちを次々と屠っていく。

一方で、モントの危機を感じ取ったマシュリーもまた、単身で戦場へと向かっていた。
そして彼女が目にしたのは、ギルガメッシュが魔物の群れを一方的に制圧する光景だった。

モントは、満身創痍の状態でギルガメッシュに告げる。
「君ひとりではだめだ」と。

しかし、その直後――
天異が放つ規格外の攻撃、《閃撃》が戦場を襲う。

それは、兵士の軍勢を消し飛ばし、
城すら瓦礫へと変えるほどの破壊力を持つ一撃だった。

だが、ギルガメッシュは――

その《閃撃》を、正面から同じ技で受け止める。

衝撃は拮抗し、戦場は崩壊を免れる。

その光景を目の当たりにしたリリシュは、ただ目を疑うことしかできなかった。

ギルガメッシュは、六盟傑の一人。
不老不死の英雄であり、過去のアードラ大陸へと飛ばされた存在。

そして今――
幾百もの時を繰り返し、アムネリスの力を宿した鎧を纏った彼は、
天異と真正面から対峙できる、数少ない存在となっていた。


これは、“戦力の補強”じゃない。

“戦力の次元そのものが変わった瞬間”だ。

ここまでの戦いは、一貫して「足りない」戦いだった。

六振りの刀剣がない。
忌刀マサチカがない。
究極の銃がない。

だから届かない。
だから止められない。

物語は、その現実を徹底して描いてきた。

だが――

ギルガメッシュは違う。

彼は、“条件”の外にいる存在だ。

六振りの刀剣?
忌刀マサチカ?
究極の銃?

そんなものがなくても、届く。

鎧と、魔力と、積み重ねてきた時間だけで――
天異と同じ領域に立っている。

ここが、このシーンの構成として極めて優れている点だよね。

これまで徹底的に「天異の絶対性」を描いてきたからこそ、
それと正面から拮抗する存在の登場が、“奇跡”ではなく“必然の到達点”として成立している。

ご都合主義じゃない。

積み重ねの果てに、ようやく現れた“答え”だよ。

一方で、弱点を挙げるなら――
ギルガメッシュが強すぎることかな。

強すぎるがゆえに、
「彼がいればすべて解決するのではないか」という錯覚すら生まれる。

だが、それこそが、この後の物語の緊張感を生む。

なぜなら――
この最強の存在ですら、“単独では終わらせられない”と分かっているからだ。

それでも。

この瞬間だけは、認めるしかない。

ギルガメッシュは――

疑いようもなく、最強だった。

だめだ。

気づいたら、視線を人質に取られていた。

英雄の戦いの裏で、守られていた命がある

主役は、一人じゃない。

あの時の報酬

天異が放った《閃撃》は、一本では終わらなかった。
同時に、四本の《閃撃》が放たれる。

それは単なる追撃ではない。
戦場そのものを消滅させるための、殲滅の意思だった。

だが――
ギルガメッシュもまた、同時に四本の《閃撃》を放つ。

四対四。
真正面から衝突する規格外の力。

その威力は――互角だった。

どちらも押し切れない。
どちらも崩れない。

均衡が成立する。

ギルガメッシュは告げる。

「貴様の魔力が尽きるまで付き合うつもりだ。来い。」

退く意思はない。
時間を稼ぐつもりでもない。

正面から、最後まで付き合う覚悟だった。

一方で――
モントは、依然として戦闘不能の状態にあった。

リリシュは、迫り来る漆黒の魔物からモントを守り続けるが、
単独では限界が見えていた。

そこへ――キトンとアリムが現れる。

さらに、エランとシュナクも合流する。

四人は、漆黒の魔物の群れを引き受け、戦線を維持する。

その隙に、リリシュはモントを抱え、戦場から離脱することに成功する。

モントは、生き延びた。

それは偶然ではない。
仲間たちが時間を稼ぎ、守り抜いた結果だった。

正直に言えば――

視線は、完全にギルガメッシュと天異に奪われていた。

四本の《閃撃》を同時に撃ち合うなど、
もはや戦闘ではなく、“現象”に近い。

あの領域は、物語の中でも明確に別格だ。

ここで重要なのは、
その“頂上決戦”を描きながら、同時に“守られる側の物語”を進めている点だ。

ギルガメッシュが「戦う理由」を体現している存在なら、
キトンたちは「守る理由」を体現している存在だ。

キトンのモントへの忠誠は、一切の迷いがない。

合理性ではない。
打算でもない。

“守る”という意志そのものだ。

そして、アリム。

彼は明らかに、“物語を動かす側の人間”だ。

こういう場面で現れる。
こういう場面で時間を繋ぐ。

主人公ではない。
だが、主人公の物語を成立させるために必要な役割を、必ず果たす存在だ。

エランとシュナクも同様だ。

彼らは最強ではない。
だが、“必要な時に、必要な場所にいる”。

それが、どれほど大きな意味を持つか。

見続けるしか選択肢がない。

母は、女王としてではなく、“誇り”として立った

守るとは、ここまでのことなのか。

ホルンの誇り

深手を負ったモントのもとへ、マシュリーが合流する。

モントの傷は深く、戦闘継続は不可能だった。
迅速な治療が必要だ。

マシュリーは、モントの身をリリシュに託す。

そして――
自らは、天異のもとへ向かう決断を下す。

マシュリーは、ホルンの女王である。
そして同時に、一人の母でもある。

彼女は、確固たる意思をもって、天異へと歩み出す。

一方で――
ギルガメッシュは単騎で天異と渡り合い続けていた。

《閃撃》の撃ち合いにおいて互角を維持していたが、
天異が召喚する漆黒の魔物が、戦闘の妨害を続けていた。

そこへ――

マシュリー。
アドラード。
エンゲルベルト。
シュゼルト。

ホルンの中核を担う者たちが、戦場に集結する。

ホルンの主力が、揃った。

ギルガメッシュは、自らの認識を語る。

単騎で天異を倒せるとは思っていない。
自らが力尽きるまでの間に、連合軍が立て直されればよい――と。

それが、彼の戦いの役割だった。

マシュリーは応じる。

連合軍は、すぐには立て直せない。
だが――

ギルガメッシュから授かった“首輪”がある、と。

その直後――

ギルガメッシュの《閃撃》が弱まる。
天異の《閃撃》が、ギルガメッシュへと迫る。

次の瞬間。

マシュリーの力が解放される。

ゴーレムを召喚し、天異の《閃撃》を無効化。

続いて、イフリートを召喚。
天異へ直接攻撃を加える。

さらに――

ラムウ。
リヴァイアサン。

雷撃と水撃が戦場を覆い尽くす。

天異は、明確に後退する。

そして、止まらない。

オーディン。
斬鉄剣。

バハムート。
メガフレア。

連続召喚。

ホルン家に眠る魔力が、完全に覚醒した瞬間だった。

だが――

代償は、明確だった。

マシュリーの意識は、すでに失われていた。

彼女は無意識のまま、召喚を続けている。

生命力そのものを燃料として。

このままでは――
命尽きるまで、召喚は止まらない。

それでも。

召喚は、止まらない。

これは、“覚醒”なんて言葉で片付けていい場面じゃない。

これは――

“決意”だ。

マシュリーは、守られる側だった。

モントの隣に立つ存在。
支えられる存在。

だが、この瞬間――

彼女は、自ら前へ出た。

誰かに守られるためではない。
誰かを守るために。

これは単なる覚醒ではない。

物語的役割の反転だ。

守られる存在だった者が、守る存在へ変わる瞬間。

しかもそれは、血統や偶然ではない。

意思だ。

「子は親の背を見て育つ」

この言葉は、単なる理念じゃない。

彼女は、それを実行した。

言葉ではなく、行動で。

命を削りながら。

そして、召喚獣の連続召喚。

これは、FFという作品における“王道の象徴”だ。

ゴーレム。
イフリート。
ラムウ。
リヴァイアサン。
オーディン。
バハムート。

そのすべてが、“守るため”に使われている。

破壊のためではない。

守るために。

それが、どれほど尊いことか。

目を逸らせる理由が無い。

命を削って勝ち取った“猶予”

止まったのに、終わっていない。

延命のためには

マシュリーの召喚は――停止した。

しかし、それは彼女自身の意思による停止ではなかった。

結果として、新たな召喚は発動していない。
だが、マシュリーは未だ意識を失ったまま、魔力を消費し続けている可能性が示唆される。

つまり――

召喚という“現象”は止まったが、
召喚という“状態”は終わっていない。

このままでは、マシュリーの生命力が尽きる。

彼女を救うためには、
生命力が消耗しきる前に、外部から魔力を注ぎ込み、延命させる必要がある。

そして、その猶予の間に――

首飾りとマシュリーの繋がりを断つ。

それが、唯一の救命手段だった。

一方で――

マシュリーの連続召喚を受け、天異は撤退していた。

ギルガメッシュは語る。

天異が魔力を充填できるのは、機能を一時停止している間のみである、と。

機能停止中の天異は、自身の周囲に瘴気を放出する。
その瘴気は、いかなる者の接近も許さない。

つまり――

天異が完全に回復すれば、再び手出し不能な存在となる。

ゆえに。

今この瞬間こそが、唯一の“好機”だった。

その中で――

エンゲルベルトが、マシュリーの首飾りを外そうと試みる。

しかし。

首飾りは、外部からの干渉を拒絶するかのように反発する。

弾かれる。

物理的な力では、解除できない。

首飾りの解除は、後回しにするしかない。

いま最優先すべきは――

マシュリーの魔力枯渇を防ぐこと。

そのために、仲間たちは、マシュリーへ魔力を注ぎ込む決断を下す。

それは、ある意味で、“勝利後”の戦いだった。

命を繋ぐための戦いだった。


勝利の代償、そのものだね。

マシュリーは、天異を退かせた。

間違いなく。

誰にもできなかったことを、成し遂げた。

だが――

その代償は、“自分の命”だった。

ここが、この場面の物語的に極めて優れている点だよね。

普通の物語なら、
覚醒 → 勝利 → 安堵

という流れになる。

だが、この物語は違う。

覚醒 → 勝利 → 危機の継続

勝っても、終わらない。

むしろ、“本当の危機”はここから始まる。

一時的とはいえ、勝ったはずなのに、緊張が続く。

この“感情の保留”こそが、物語の没入感を極限まで高めている。

そして――

天異が退いた理由。

それは、誰かの作戦でも、偶然でもない。

マシュリーが、命を削ったからだ。

その事実が、あまりにも重い。

おいらは、思った。

こんな勝ち方をする人間を、

どうやって超えればいいんだろう、と。

そして――

その血を受け継ぐ存在。

ソレイス。

モントの優しさ。

マシュリーの気高さ。

その両方を持つ存在。

それは、“強さ”なんて言葉では足りない。

これはもう――

未来そのものだ。

天異との戦いは、まだ終わっていない。

だが、この瞬間。

確かに、“希望”は生き延びたと思ってしまった。

誰も止められない者たちが、戦場を動かしている

勝っているのに、不安が消えない。

独断

満身創痍の状態で――

エルシレールは、戦場を移動していた。

目的は明確だった。

天異に、とどめを刺すこと。

連続召喚により天異は撤退した。
いまこの瞬間は、数少ない追撃の好機だった。

その途中。

ハインドラの将――レズニックが現れる。

レズニックは、まず問いかける。

カミッロはどこだ、と。

エルシレールは答える。

東方へ、修行に向かった、と。

その答えを受け、レズニックは告げる。

ハインドラは、すでに出陣した。
だから――お前は、もう休め。

それは、労りの言葉だった。

同時に――

戦場が、新たな局面へ移行したことを示す言葉でもあった。

現時点での戦況は――連合軍優位。

単騎で天異と渡り合ったギルガメッシュ。
そして、命を削る連続召喚で天異を圧倒したマシュリー。

この二人の存在が、戦局を決定的に動かしていた。

天異は退いている。

だが――

まだ、倒されてはいない。

連合軍に求められているのは、この“猶予”を逃さず、追撃すること。

天異が完全に回復する前に。

決着をつけることだった。


この場面は、派手な戦闘があるわけじゃない。

だが――

物語の“重心”が、確実に動いた瞬間だった。

戦況は、連合軍優位。

これは、紛れもない事実だ。

ギルガメッシュが時間を稼ぎ。

マシュリーが命を削って、天異を退かせた。

数字で見れば、勝っている。

構図で見ても、勝っている。

それでも――

安心できない。

ここが、この場面の“優れている点”だ。

普通なら、ここで「反撃開始!」という高揚のターンになる。

だが、この物語は違う。

誰も、浮かれていない。

誰も、“勝った”とは言っていない。

なぜなら――

まだ、“決着”していないからだ。

そして、もう一つ。

エルシレールという存在。

満身創痍でありながら、それでも前へ進もうとする。

命令ではない。

義務でもない。

独断だ。

この“独断”というタイトルが、すべてを物語っている。

彼女は、勝っているから動いたんじゃない。

終わっていないと、理解しているから動いた。

ここが、あまりにも強い。

そして――

レズニックの登場。

ハインドラが出陣した。

つまり、“まだ動いていない戦力”が、ついに戦場へ加わる。

物語の駒が、また一つ動いた。

おいらは、思ってしまう。

カミッロは、どこまで強くなって帰ってくるんだろう、と。

六振りの刀剣。

その可能性を持つ存在。

もし、この戦場に現れたなら――

戦況は、完全に覆る。

勝っているはずなのに。

見えているはずなのに。

それでも、不安になる。

それは――

まだ、“本当の切り札”が出ていないと、分かっているからだ。

“役不足”か、“切り札”か――戦場は常に予想を裏切る

まさか、お前なのか。

大切なことだから

ハインドラ勢は、天異との戦場へ向かっていた。

連合軍が優位に立ったこの瞬間こそが、追撃の最大の機会だからだ。

その道中――

一人の男が現れる。

アボットだ。

彼は、自らを売り込む。

自分を雇わないか、と。

その理由は明確だった。

“究極の銃”。

それは、使い手の精神力を直接消費し、凄まじい威力を叩き出す兵器。

だが――

代償も大きい。

通常の人間が扱えば、無事では済まない。

精神そのものを削る、文字通り“命を使う兵器”だからだ。

しかし、アボットは違う。

ウェズエット製の特別な魔力砲台を扱ってきた実績を持つ。

膨大な魔力制御と、超長距離射撃を成立させてきた男。

だからこそ――

“適性があるかもしれない”

そう、自らを推挙したのだった。

一方で――

場面は変わる。

マシュリーのもとに、モントが現れる。

未だ意識を失い、魔力を消費し続けるマシュリー。

彼女を救うためには、“首飾り”を外す必要がある。

モントは手を伸ばす。

だが――

弾かれる。

首飾りが持つ障壁が、それを拒絶した。

触れることすら、許さない。

モントは、何もできない。

救いたいのに。

助けたいのに。

それが、できない。

守ると誓った相手を、守れない。

その現実だけが、そこにあった。

この場面は、“二つの無力”が描かれている。

そしてそれは、あまりにも対照的だ。

一つは、モントの無力。

もう一つは――

アボットという、“無力のはずの男”が、戦場に現れたことだ。

まず、モント。

彼は強い。

誰よりも強い意志を持っている。

誰よりも守る覚悟を持っている。

それでも――

首飾り一つ、外せない。

ここが、この場面の“良いところ”だ。

モントは万能じゃない。

剣で守れるものもあれば、

剣では守れないものもある。

その現実を、逃げずに描いている。

だからこそ、物語に“重さ”が生まれている。

一方で――

アボット。

正直に言う。

おいらも、最初は違和感しかなかった。

ここにきて?

なぜ、お前が?

ギルガメッシュでもなく。

ジェーダンでもなく。

シュテルでもなく。

アボット?

“格”が、違う。

そう感じてしまったのは事実だ。

ここが、この場面の“弱く見える点”でもある。

物語の頂点に近づいているこの局面で、

登場人物の“重み”は、極めて重要になる。

だからこそ、

アボットの登場は、一瞬、浮いて見える。

だが――

それこそが、“幻影戦争”なんだ。

この物語は、

“順当な強さ”だけで、勝敗が決まらない。

意志。

適性。

巡り合わせ。

そして、“役割”。

それらすべてが噛み合った時、

“想定外の存在”が、戦場を変える。

アボットは、最強じゃない。

だが――

“究極の銃を扱える可能性を持つ存在”ではある。

それは、

ギルガメッシュとも。

ジェーダンとも。

違う、“別種の切り札”だ。

正直、怖い。

成功してほしい。

でも――

壊れてしまうかもしれない。

それでも、

見たいと思ってしまう。

これが、“怖いもの見たさ”なんだろう。

そして、おいらは理解している。

物語が、アボットをここに立たせた理由を。

この男は――

何かを、撃つ。

終わりに

第3部 第11章 第2節「死さえも厭わず」は、ずっと一貫してた。

“届かない”のは、弱いからじゃない。

足りないものが、まだ揃ってないからだ。

それを誤魔化さず、真正面から描き切ったのがまずデカい。

モントたちは、勝てない戦いをしていた。

刃が通らない。

数に押される。

決定打がない。

でもそれは「主人公が苦戦してます」じゃなくて、

“勝つための条件が存在していて、それが今は欠けている”っていう、構造の話だった。

だからこそ、見てる側も折れない。

「いつか揃う」って信じられる。

その “いつか” を、物語がちゃんと積み立ててくれてるから。

そこへ来ての、ギルガメッシュ。

こいつは反則だ。

条件の外側にいる。

武器が揃ってないとか、関係ない。

鎧と魔力と、積み上げた時間だけで天異と同じ領域に立ってしまう。

で、ここがズルい。

ギルガメッシュが現れた瞬間、安心してしまう。

「勝てるかも」って思ってしまう。

でも同時に、

“この最強ですら単独では終わらせられない”って空気も、じわじわ滲ませてくる。

安心させて、すぐ不安を置いていく。

この振り幅がえげつない。

さらにマシュリー。

あの連続召喚は、まさに”覚醒”だよ

女王としてじゃなく、母としてじゃなく、

ホルンそのものとして、背中で示した。

勝ったのに、命が終わりかけてる。

勝利の代償が、勝利の直後に襲ってくる。

だから、この節は「勝った回」じゃない。

“勝っても終わらない回”だった。

そして最後にアボット。

正直、違和感が出るのも分かる。

でも、その違和感ごと「幻影戦争」なんだよね。

この物語は、格の高い駒だけで締めない。

“役割”が噛み合った瞬間、意外な駒が戦場をひっくり返す。

だから怖い。

だから見たい。

この節でおいらが一番ぞわっとしたのがここだ。

この戦いは、誰かの最強で終わるんじゃない。

誰かの命で稼いだ猶予に、

誰かの忠誠で繋いだ時間に、

誰かの独断で生まれた一手に、

最後の条件が重なった瞬間――

ようやく、天異に“届く”。

そのための地獄を、今まさに踏んでる。

折れないのは、強いからじゃない。

折れられない理由が、もう増えすぎたからだ。

次は、誰が“届かせる”側に立つ?

シュテルか。

ジェーダンか。

それとも――

まさかの“あいつ”が、本当に撃つのか。

怖いのに、目が離せない。

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