【幻水アニメ】幻想水滸伝IIアニメでジョウイをどう描くのか|裏切り者では終わらない親友の物語

※当記事は幻想水滸伝IIのネタバレを含みます、注意

『幻想水滸伝II』のアニメ化で、ジョウイをどう描くのか。

ここは、かなり大事だと思っている。

ジョウイは、物語の中でリリュウたちとは違う道を選ぶ。

だから表面的に見ると、裏切り者に見えるかもしれない。

でも、おいらはジョウイをただの裏切り者だとは思っていない。

リリュウを嫌いになったわけじゃない。
ナナミを捨てたかったわけでもない。
ピリカを守りたかった。
戦争を終わらせたかった。
そのために、自分なりの答えを選んだ。

ただ、その選び方があまりにも痛かった。

ジョウイは、優しい。

でも、その優しさが正しい道だけを選ばせてくれるわけではない。

守りたいものがあるからこそ、手を汚す。
理想があるからこそ、戻れない場所まで進んでしまう。

そこがジョウイの重さだと思う。

だからこそ、アニメ版ではジョウイを雑に描いてほしくない。

ただの裏切り者でも違う。
ただの悲劇の美少年でも違う。

優しさと理想を抱えた、もうひとりの主人公として描いてほしい。

この記事では、『幻想水滸伝II』アニメ版でジョウイをどう描いてほしいのか。
そして、好きだからこそ感じる不安を、RPG黄金期キッズ視点で語っていく。

目次

ジョウイは、幻想水滸伝IIで一番誤解されやすいキャラかもしれない

ジョウイは、『幻想水滸伝II』で一番誤解されやすいキャラかもしれない。

物語の序盤では、リリュウやナナミと同じ場所にいる。

同じ少年兵で、
同じように逃げて、
同じように傷ついて、
同じように理不尽な戦争に巻き込まれていく。

でも、途中からジョウイは別の道を選ぶ。

リリュウたちの隣に立ち続けるのではなく、
ハイランド王国の側へ進んでいく。

この流れだけを見ると、ジョウイは裏切り者に見える。

親友を裏切った。
ナナミを置いていった。
リリュウと敵対する道を選んだ。

そう見えてしまうのも分かる。

でも、ジョウイをそこで止めてしまうと、たぶんかなり浅い。

ジョウイは、リリュウを嫌いになったわけではない。

ナナミをどうでもいいと思ったわけでもない。

自分だけが偉くなりたかったわけでもない。

むしろ、ジョウイはジョウイなりに考えていた。

どうすれば戦争を終わらせられるのか。
どうすれば守りたい人を守れるのか。
どうすれば、このどうしようもない世界を変えられるのか。

その答えとして、ジョウイはリリュウとは違う道を選んでしまった。

ここが難しい。

ジョウイは悪いことをしていない、とは言わない。

ジョウイの選択で傷ついた人はいる。
利用された人もいる。
戻れないところまで進んでしまった部分もある。

だから、ジョウイを完全に正しい人として描くのも違うと思う。

でも、ただの裏切り者として描くのも違う。

ジョウイは、優しさもある。
理想もある。
守りたいものもある。
そのうえで、間違えてしまう。

だからこそ重い。

『幻想水滸伝II』のアニメ化で怖いのは、ジョウイが分かりやすく整理されすぎることだ。

裏切り者。
悲劇の親友。
敵側に行った美少年。

そういう分かりやすい記号だけで描かれたら、ジョウイの痛みはかなり薄くなる。

ジョウイは、簡単に説明できるキャラではない。

だからこそ、アニメ版では丁寧に描いてほしい。

リリュウと違う道を選んだ理由。
ピリカを守りたい気持ち。
理想のために手を汚していく危うさ。
そして、リリュウへの感情が完全には切れていないところ。

そこまで描けてこそ、ジョウイはジョウイになると思う。

ジョウイはリリュウを裏切りたかったわけじゃない

ジョウイは、リリュウを裏切りたかったわけではないと思う。

ここは、かなり大事だ。

物語の流れだけを見ると、ジョウイはリリュウたちと別れ、ハイランド王国の側へ進んでいく。

だから、どうしても裏切りに見える。

親友を置いていった。
ナナミのもとを離れた。
リリュウと敵対する立場になった。

そう見えるのは分かる。

でも、ジョウイの中でリリュウへの気持ちが消えたわけではない。

むしろ、リリュウを大切に思っていたからこそ、同じ道には進めなかったのだと思う。

ジョウイは、リリュウと同じ場所にいたかったはずだ。

ナナミもいて、リリュウもいて、3人で笑っていられるなら、それが一番よかったはずだ。

でも、現実はそうならなかった。

戦争があり、虐殺があり、理不尽があり、ピリカのように傷つく子どもがいた。

その現実を見た時、ジョウイはたぶん思ってしまったのだと思う。

このままでは、何も守れない。

リリュウのそばにいるだけでは、戦争は終わらない。
優しいままでいるだけでは、誰かがまた傷つく。
正しいことを願っているだけでは、世界は変わらない。

だからジョウイは、違う答えを選んだ。

リリュウを捨てたかったのではなく、
リリュウと一緒にいられる世界を守るために、
リリュウとは違う場所へ行ってしまった。

ここが、ジョウイの痛さだと思う。

やっていることは、裏切りに見える。

でも、その根っこにあるのは、憎しみではない。

守りたい。
終わらせたい。
変えたい。

そういう願いだったはずだ。

ただ、その願いが優しいからといって、選んだ道まで正しかったとは限らない。

ジョウイは、リリュウを裏切りたかったわけではない。

でも、結果としてリリュウを傷つける道を選んでしまった。

ここをちゃんと描けるかどうかで、アニメ版のジョウイは大きく変わると思う。

ジョウイをただの裏切り者にすると、分かりやすい。

でも、分かりやすくした瞬間に、幻想水滸伝IIの痛みは薄くなる。

親友を嫌いになったから離れたのではない。

大切だったのに、同じ道を歩けなかった。

そこがつらい。

そこがジョウイだと思う。

ピリカを守りたい気持ちが、ジョウイを変えてしまった

ジョウイを語るうえで、ピリカの存在は外せない。

ピリカは、ジョウイにとって守りたい存在だったと思う。

戦争に巻き込まれ、
理不尽に傷つき、
本来なら背負わなくていい痛みを背負わされた子ども。

その姿を見た時、ジョウイの中で何かが決定的に変わってしまったのだと思う。

リリュウやナナミと一緒にいた頃のジョウイは、優しい少年だった。

たぶん、それは変わっていない。

でも、優しいだけでは守れない現実を見てしまった。

目の前の子どもすら守れない。
誰かの大切な日常が、一瞬で壊される。
そして、それを止める力が自分にはない。

その無力感が、ジョウイを変えてしまった。

ジョウイは、ピリカを守りたかった。

でも、ただそばにいて守るだけでは足りないと思ってしまったのだと思う。

戦争そのものを終わらせなければ、また誰かがピリカのようになる。
力を持たなければ、守りたいものは守れない。
正しさだけでは、この世界は変えられない。

そう考えたからこそ、ジョウイは危うい道へ進んでいった。

ここが、ジョウイの苦しさだ。

ジョウイの始まりには、たぶん優しさがある。

守りたい。
救いたい。
もう二度と、こんな思いをさせたくない。

その気持ちは、決して間違っていないと思う。

でも、その優しさが、いつの間にか大きすぎる力を求める方向へ変わっていく。

守るために、支配する。
終わらせるために、戦争の中心へ入っていく。
救うために、誰かを傷つける選択をする。

そこがジョウイだ。

ピリカを守りたい気持ちは、本物だったと思う。

だから、アニメ版でピリカとの関係を軽く描かれると、ジョウイの変化も薄くなってしまう。

ピリカは、ただの守られる子どもではない。

ジョウイが世界の見方を変えてしまうきっかけであり、
ジョウイが「力を持たなければ守れない」と思ってしまう理由でもある。

ピリカを守りたい。

その気持ちがあったから、ジョウイは動いた。

でも、その気持ちがあったからこそ、ジョウイはリリュウとは違う道へ進んでしまった。

ここを丁寧に描けるかどうか。

そこが、アニメ版ジョウイの重さを大きく左右すると思う。

ジョウイを悪役として見たくない。おいらはジョウイを全肯定したい

ジョウイを美化しすぎても、悪役にしすぎても違う。

……と、冷静に言えたらいいのかもしれない。

でも、正直に言う。

おいらは、ジョウイに対してそんなにフェアではいられない。

ジョウイが好きすぎる。

だから、ジョウイの選択を見ても、まず責める気持ちより先に、

「それでもジョウイは、そうするしかなかったんだろう」

と思ってしまう。

もちろん、ジョウイの選択によって傷ついた人はいる。

リリュウも傷ついた。
ナナミも傷ついた。
ピリカを守りたい気持ちが、別の痛みを生んだ部分もある。

それは分かる。

分かるんだけど。

それでも、おいらはジョウイを否定したくない。

ジョウイは、リリュウを嫌いになったわけじゃない。

ナナミを捨てたかったわけでもない。

ピリカを守りたかった。

戦争を終わらせたかった。

自分にできる方法で、どうにか世界を変えようとした。

その結果がどれだけ痛いものだったとしても、
おいらはその出発点にある優しさを見てしまう。

そして、そこに弱い。

たぶん、おいらはジョウイを裁きたいんじゃない。

理解したい。

いや、もっと言えば、庇いたい。

「ジョウイだって苦しかったんだよ」
「ジョウイだって守りたかったんだよ」
「ジョウイだって、本当はリリュウたちと一緒にいたかったんだよ」

そう言いたくなってしまう。

だから、アニメ版でジョウイを描くなら、悪役として分かりやすく整理しないでほしい。

裏切り者。
敵側の美少年。
親友の前に立ちはだかる存在。

そんな記号で終わらせないでほしい。

おいらは、ジョウイの痛みを見たい。

ジョウイの優しさを見たい。

ジョウイが間違っていくとしても、その間違いの中にある願いまで見たい。

そしてたぶん、どこまで行っても思ってしまう。

ジョウイは悪いやつじゃない。

ジョウイは、守りたかっただけなんだ。

それが甘い見方だとしても、
おいらはジョウイを肯定したい。

リリュウとジョウイは、同じ優しさから違う答えにたどり着いた

リリュウとジョウイは、たぶん根っこの部分では似ている。

どちらも優しい。

誰かを傷つけたいわけじゃない。
大切な人を守りたい。
戦争なんて、できることなら終わらせたい。

その願いは、きっと同じだったと思う。

でも、2人は同じ答えにはたどり着かなかった。

リリュウは、人とのつながりを抱えながら進んでいく。

ナナミがいる。
仲間がいる。
本拠地がある。
108星が集まってくる。

リリュウは、たくさんの人に支えられながら、それでも前に進む主人公だと思う。

一方で、ジョウイは違う。

ジョウイは、たぶん自分ひとりで背負おうとしてしまった。

ピリカを守りたい。
戦争を終わらせたい。
この世界を変えたい。

そのために、ジョウイは自分から暗い場所へ入っていく。

リリュウのそばにいるのではなく、
ナナミの隣にいるのでもなく、
自分の手を汚す場所へ進んでいく。

ここが、つらい。

そして、ここがジョウイなんだと思う。

ジョウイは、優しくなかったから離れたんじゃない。

優しかったから、離れてしまった。

守りたいものがあったから、リリュウとは違う道へ進んでしまった。

おいらは、そこにどうしようもなく惹かれる。

ジョウイは間違えたのかもしれない。

そう言われたら、たぶん否定しきれない。

でも、それでもおいらはジョウイを責めたくない。

だって、ジョウイは守りたかったのだ。

ただ、自分の大切なものを守りたかった。

ピリカを守りたかった。
戦争を終わらせたかった。
リリュウやナナミが傷つかない未来を、どこかで願っていたはずだ。

それなのに、結果としてリリュウと敵対する道へ進んでしまう。

ここがしんどい。

同じ優しさを持っていたはずなのに、
同じ場所から始まったはずなのに、
同じ未来を見たかったはずなのに、
2人は違う答えにたどり着いてしまう。

リリュウは、仲間とともに進む。

ジョウイは、ひとりで背負って進む。

どちらが正しいのか。

たぶん、そんな簡単な話ではない。

でも、おいらはジョウイが好きだから、どうしても思ってしまう。

ジョウイだって、リリュウと同じくらい優しかったんだよ。

ただ、その優しさの向かう先が違ってしまっただけなんだよ。

アニメ版で見たいのは、そこだ。

リリュウとジョウイを、正義と裏切りで分けないでほしい。

光と闇みたいに、分かりやすく並べないでほしい。

どちらも優しかった。

どちらも守りたかった。

でも、同じ優しさから違う答えにたどり着いてしまった。

その痛みを、ちゃんと見せてほしい。

ジョウイは、リリュウの敵になっただけの男じゃない。

リリュウと同じ場所から始まり、
同じ優しさを持ちながら、
違う答えにたどり着いてしまった、もうひとりの主人公だと思う。

終わりに|リリュウとジョウイ、最高の親友を見届けたい

リリュウとジョウイ。

おいらにとって、この2人は全RPG史上最高の親友だ。

同じ場所から始まった。

同じように傷ついた。

同じように、大切なものを守りたかった。

でも、2人は同じ道を歩けなかった。

リリュウは仲間とともに進み、
ジョウイはひとりで背負う道を選んだ。

そのすれ違いが、あまりにも痛い。

でも、その痛みこそが『幻想水滸伝II』だと思っている。

ジョウイをただの裏切り者として見たくない。

おいらは、ジョウイを責めたいんじゃない。

ジョウイの苦しさを見たい。
ジョウイの優しさを見たい。
ジョウイがどうしてその道を選んだのかを、ちゃんと見届けたい。

そして、リリュウとジョウイがどんな言葉を交わすのか。

どんな表情で向き合うのか。

どんな沈黙を挟むのか。

そこをアニメで見られるかもしれない。

それだけで、もう期待してしまう。

もちろん怖さもある。

2人の関係を薄くされたら、たぶんかなりつらい。

ジョウイを分かりやすい敵役にされたら、きっと受け入れられない。

でも、それでも見たい。

リリュウとジョウイ。

全RPG史上最高の親友の2人を、おいらは見届けたい。

2026年10月。

アニメで動く2人に会える日を、期待と不安ごと待ちたい。

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